今年の朗読作品は!?

いよいよ、今週末は朗読会
先日行われたゲネでは、空調トラブルに見舞われ
なんと!34℃のあつ〜い室内で、正にあつ〜い稽古が行われました。

さて、今日は、朗読会をもっとお楽しみいただくために
いくつかの作品を出演者の言葉でご紹介させていただきます!


【第1部】



「美獣戦隊ナイトレンジャー」 (『さよなら、そしてこんにちは』より)
 著者:荻原 浩 出版社:光文社




家事に子育て…主婦だって忙しい!でも苦労を中々わかってもらえない。
主人公はごく平凡な主婦、由美子です。
だけど、夢中になれる大好きな物があれば、なんとなく不満な彼女の日常も
ときめきで輝きます!ときめきを追いかける由美子はチャーミングです。
でも。
本当に大切なものは気がつかないだけで、
身近なところにあるものなのかもしれません。
彼女がそれに気が付く一瞬を、一緒に覗いてみませんか。


出演者:奈良 有希子、秋山 広子




『花さき山』
 著者:斎藤 隆介 出版社:岩崎書店

やさしいことをすれば、花が咲く。


貧しくも心優しい10歳の少女あやは、山菜とりで迷った山中で不思議な
「ばば」に出会います。そこには今まで見たこともないような美しい花が咲き誇り、
それらは「人間の優しい気持ち」で咲くのだとばばは語りました。
人が人を思う優しくも切ない気持は、花だけでなく大地をも揺るがす。
いつしか私たちは、それを本気にしなくなってしまいます。
でも、その優しさを誰かが見ている。そしてひっそりと、不思議な山で花になる。
聞いたあとで、「今日、大切な人に温かい言葉をかけてみよう」と
ふと思わせてくれるような、優しくて力強いばばからのメッセージを
受け取ってください。


出演者:伊東 理恵子




「鍋セット」(『Presents』より)
 著者:角田 光代 出版社:双葉社


あなたはこれまでの人生でどんなプレゼントを贈り、
そして受取ってきましたか?


今回お届けする「鍋セット」は、人生の節目節目に贈られるプレゼントを
モチーフにした短編集「Presents」の1篇。
初めて読んだ時、「ただの品物がプレゼントとなる時、
いろいろな想いを乗せ、その後の人生に寄り添うものになるのだなぁ」と
とても温かい気持ちになりました。


そんな、人から人へ贈られる温かいプレゼントを少しでもお届けできればと思います。


出演者:高橋 尚子




「チヨ子」(『短篇ベストコレクション現代の小説2005』より)
 著者:宮部 みゆき 出版社:徳間書店


初めてこの作品を読んだとき、その面白さに驚きました。
宮部みゆきってすごいなぁ・・・と。


「何かを大切にした思い出。何かを大好きになった思い出。」
という件を読むとき、自分が大好きだったもので心の中が
いっぱいになります。


出演者:植田 恵子




『おこんじょうるり』
 著者:さねとう あきら 出版社:理論社


ひとりぼっちのばばさまとひとりぼっちのきつねが出会い、心を通わせます。
どこまでも優しく、そして悲しい物語。


作者のさねとうさんには、このお話を読ませていただくにあたって
「一途に愛を語る」
という言葉をいただきました。
「おこんじょうるり」は、さねとう民話の原点だとも。


心を込めて語りたいと思います。


出演者:市来 直子、勝亦 かおる




『挑む女』
 著者:群 ようこ 出版社:文藝春秋


あなたの中にもきっといる!?


登場人物は、年齢も性格も立場もまったく違う、
アキコ、サユリ、タカコ、ルリという4人の女。
それはそれは強烈な個性の持ち主たちです。
それぞれに不安や問題を抱えながら、私の人生これでいいの?
と模索する日常が、群ようこさんのユーモアたっぷりな表現で語られていきます。
聞き終わる頃には、突飛な中にもどこか共感できる4人から元気をもらえる、
そんなラストを目指して、女4人頑張ります!


出演者:三田 ゆう子

     伊藤 彩、岡田 恵、山岡 麻衣子




【第2部】


『深川澪通り木戸番小屋』
 著者:北原 亞似子 出版社:講談社


江戸深川沿い澪通り(みおどおり)の木戸番小屋の過去を秘めた夫婦
傷心の"勝次(かつじ)"・不幸な境遇の"おけい"の淡い恋を描いた心温まる物語。
勝次とおけいの意外な出会いとは?
木戸番夫婦のかかわりを通して感動的に描かれている秀逸な作品です。


出演者:福田 佳代、屋木 悦子、筒井 眞理子




「二十時」(『24時間』より)
 著者:乃南 アサ 出版社:新潮社


いつもの環境がほんの少し変わるだけで、
見なくていいものを見てしまったり気付いてしまったこと、ありませんか?

非日常が好き、やったことがないことはやってみたい、
そんな無邪気な気持ちが報われずに終わってしまう、残念なお話です。

"「二十時」は井奈波さんにぴったりだと鈴木くん(チルドレン)が推してましたよ"と
かつてこの「二十四時間」を読んだ植田さん(チヨ子)から伺い、
さっさと決めたというのが経緯です。

楽しんで頂ければ幸いです。


出演者:井奈波 園子




深夜食堂』(ビッグコミックオリジナル
 著者:安倍 夜郎 出版社:小学館


ビッグコミックオリジナルにて連載中の漫画「深夜食堂」を
リーディングドラマ仕立てにしました。


新宿・花園界隈の路地裏にマスター1人で切り盛りする
小さなめしやがある。
深夜0時から朝の7時までの営業で、常連客からは
深夜食堂」と呼ばれている。
この深夜にしか営業していない新宿の小さな店に、
今日もいろんな客がやってくる…。


一話完結のショートストーリーを全四話でやらせて頂きます。
ちょっと訳あり風なマスターと、ちょっと訳ありなお客達が繰り広げる、
ちょっと味な物語。
それぞれの悲哀や喜びなどの人生をつまみに味わう
ちょっと粋な一時を感じて欲しいです。


口に含んだそのときは「ふ〜ん。。」と感じても、
後口からじんわり味わいが広がる作品の持ち味を、
朗読でも出せたらというのを目標に台本を作りました。
味わい深い仕上がりになるかどうか、ドキドキしながら演じます。
どうぞお楽しみに…。


出演者:宍田直哉、多田耕司、好川貴裄




「チルドレンII」(『チルドレン』より)
 著者:伊坂 幸太郎 出版社:講談社


「俺たちは、奇跡を起こすんだ!」って普通いえねー!?


現実世界では、なかなか言えないですよね?こんなカッコイイ台詞…。
この“シュっとした”台詞まわしに惚れました!
そんなきっかけで、今回は連作短編の体をとる
『チルドレン』から実に爽快な一話「チルドレン?」を選びました。
作品の根底に流れている、建前や口先だけじゃない
“本気の善意”をお届けできれば、と思います。
偽善とか欺瞞ですっきりしない世の中に“蹴り”を入れるような
爽快なラストは必見、いや必聴です!


出演者:奥田 宏二、近藤 大介、鈴木 利男、宮内 潤、山岡 麻衣子


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お待ちしております!


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